ミニマリズム研究所へようこそ!
こんばんは!
集中力を鍛えたい人「集中力を鍛える方法が知りたい。勉強や仕事をしていると、すぐに集中力が切れてしまう。あと、集中力に関する知識が学べる本とかあればついでに教えてください。」
こういった方向けの記事。
本記事では、集中力が続かない原因と、集中力を鍛える方法について解説します。
集中力が続かない原因
集中力が続かない原因は、意思決定の回数が多いからです。
集中力の源は前頭葉から発生し、それは「ウィルパワー」と呼ばれています。
ロールプレイングゲームで言う、体力や魔力のようなものだと考えてください。
ウィルパワーは何かを考えたり、意思決定するごとに消費されます。
例えば、こんな場面でも。
- クローゼットを開けて何を着ようか迷った時
- 今日のご飯は何にしようかと考えている時
- 引き出しの中から必要なものを探す時
ウィルパワーは日常の些細なことでも消費されます。
勉強や仕事をする時に集中力が続かないのは、すでに多くの意思決定でウィルパワーを使ってしまっているからなのです。
集中力を鍛えるには2つのアプローチがあります。
- ウィルパワーを節約する
- ウィルパワーの上限を上げる
これから具体的に解説していきます。
ウィルパワーを節約する
ウィルパワーを節約する方法は主に3つあります。
- 物を減らす
- 情報を減らす
- 習慣化する
物を減らす
ウィルパワーを節約する上で最も簡単な方法が物を減らすことです。
私たちは物から沈黙のメッセージを受け取っています。
例えば、使わなくなった健康器具は
「もう一回チャレンジしてみない?高いお金で買ったんだし」
とあなたに語りかけます。
それを聞いたあなたは、
「たまには使ってみようかな。いや今は忙しいしやめておこうか……」
と、無意識のうちに意思決定を下しています。
こういった無言のやり取りを繰り返すうち、あなたの脳は疲弊してしまうのです。
物を減らせば、無意識のうちに行っている意思決定の回数を減らすことができ、脳をクリアに保つことができます。
情報を減らす
受け取る情報量を減らすことで、ウィルパワーを節約できます。
過度の情報に触れすぎた人は、マリファナを吸っているときよりもIQの低下が見られたことが実験で明らかになっています。
私たちはメールやLINEの通知に対して、今返信すべきか、それとも返信する必要はないのか無意識に意思決定しています。
通知が来るたびにウィルパワーを削られているのです。
例えば、メールやラインの通知をOFFにしたり、インターネットやSNSを使う時間を制限することで、
情報に反応する機会を減り、ウィルパワーを節約することができます。
習慣化する
ウィルパワーを節約するためには、習慣化が効果的です。
高い集中力を発揮しなければできなかった作業も、習慣化することで、集中しなくても処理できるようになるからです。
プレー中のトップアスリートの脳を調べた研究では、前頭葉はあまり活動しておらず、主に活動しているのは小脳であることが分かっています。
これは幼い頃からの練習で瞬間的な判断や動作が習慣化し、なるべくエネルギーを使わなくて済むように脳が最適化されたからです。
習慣化の具体例を一つ挙げましょう。
Appleの創業者スティーブ・ジョブズはいつも黒のタートルネックとジーンズの組み合わせでした。
「毎日の服を選ぶ」という選択にストレスを感じる人は多いでしょう。
ジョブズはその判断を仕組み化し、生活から自分にとって重要ではない決断を省いたのです。
Facebookの創業者マーク・ザッカーバーグもグレーのシャツしか着ません。
ザッカーバーグは、Facebookの公開Q&Aセッションで投げかけられた「なぜあなたは毎日同じシャツを着るのか?」という質問に対して、このように返答しています。
「僕は社会への貢献に関係しない決断はできるだけ下さないようにしている。
実はこれは多くの心理学的な理論に基づいていることで、何を食べるか、何を着るかなどのたとえ小さな決断でも、繰り返し行っているとエネルギーを消費してしまうんだ。
日々の生活の小さな物事にエネルギーを注いでしまうと、僕は自分の仕事をしていないように感じてしまう。
最高のサービスを提供して、10億人以上もの人々を繋げることこそ、僕のすべきことなんだ。
ちょっとおかしく聞こえるかもしれないけど、それがぼくの理由だよ」
ザッカーバーグもまた、着る服を固定化し、ウィルパワーを節約していたのです。
「毎日同じ服を着る」まではいかなくとも、どの組み合わせにでも合う色味のアイテムを揃えることで、ウィルパワーを節約することができます。
その他にも、日常の些細な行動に習慣化できる部分はないか、考えてみてください。
ウィルパワーの上限を上げる
ウィルパワーの上限を上げる方法は3つあります。
- 瞑想する
- 運動する
- 正しい姿勢をキープする
瞑想する
瞑想は集中力を鍛えるのにおすすめです。
少し専門的なお話ですが、集中力の源である前頭葉前皮質を形成しているのは、灰白質と呼ばれる領域です。
瞑想はこの灰白質を鍛えるのに効果的です。
ある研究では、瞑想の練習が累計3時間に達すると、注意力と自制心が向上するという結果が出ています。
さらに、一週間で累計3時間ペースを2ヶ月以上継続すると、灰白質の質が向上したという報告もあります。
筋トレで筋肉が鍛えられるのと同じように、瞑想によって、脳の質が向上するのです。
瞑想の仕方はとてもシンプルです。
椅子や床に座ったまま体を動かさず、ゆっくりと呼吸するだけ。
ポイントは余計な考え事をせずに、呼吸に意識を傾けること。
あとはこの状態を3分から5分続けるだけです。
今日からできることなので、ぜひ習慣にしてみてください。
運動する
運動することも集中力を高めるのに効果的です。
ジョージア大学で行われた運動と脳の研究によると、
20分の軽い運動をした後の3〜4時間は認知能力や集中力、考察力が高まることが分かっています。
運動によって脳の血流が改善され、意欲、学習などに関わるドーパミンが放出されます。
さらに運動する習慣には脳そのものを強化し、疲れにくくする働きもあります。
例えば、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究チームは
「運動習慣が脳の成長因子を増やし、加齢とともに減少するニューロンの増加をもたらし、脳の働きそのものや脳容積を維持・改善する効果がある」
と発表しています。
運動は健康を維持するだけでなく、脳を鍛えることにもつながるのです。
正しい姿勢をキープする
アメリカの社会心理学者ロイ・バウマイスターの研究で、姿勢に気をつけて生活することで集中力が強化されることが明らかになっています。
なぜなら、日頃無意識に行なっている行為をやらないことは、強い集中力を必要とするからです。
私たちは、普段、猫背になったり、肘を立てたり、膝を組んだり無意識のうちに行なっています。
こうした無意識の行動に気づき、改めるということを繰り返すことで、集中力が強化されていくのです。
集中力に関する知識が学べる本
集中力に関する知識が学べるおすすめの本を3つ紹介します。
自分を操る超集中力
集中力に関する知識を全般的に学びたいならこちらの本がおすすめです。
集中力を鍛える具体的な方法について、科学的根拠も合わせて解説されているため納得感があると思います。
個人的におすすめの良書です。
ぼくたちに、もうモノは必要ない
こちらはミニマリズムの観点から集中力について言及された本です。
ミニマリズムを学びつつ、さらに集中力にまつわる知識も獲得したい方におすすめです。
ぼくたちは習慣で、できている
習慣化の知識が学べる一冊。
集中力を鍛える上で習慣化が大切なのはお話ししましたが、この本ではその習慣化をどう実践したら良いかが具体的に書かれています。
まとめ
今回は集中力を鍛える方法について解説しました。
集中力を鍛えるには、やらなくていいことをできるだけ省き、やるべきことは習慣化していくことが大切です。
まずは、生活の中から不要なモノや情報を減らすことから始めてみてください。
この記事は、悩みを解消するシンプルな思考法の【第4回】です。
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【第1回】
悩みに効く原始仏教の思考法【第2回】
人間関係の悩みを解消する方法【第3回】
「エッセンシャル思考」とは何か【第4回】(今のページ)
集中力を鍛える方法【第5回】
目標を達成する方法
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